自分の空いた時間で、自由に働くことができるウーバーイーツ。ウーバーイーツのアプリで、簡単に仕事をする時間を決めることができるので、人気の働き方でもあります。ただ、その手軽さから、始めるのはいいのですが、気になるのが税金関係ではないでしょうか?今回は、ウーバーイーツとバイトの掛け持ちをしている方の気になる税金のお話をしていきましょう。
Contents
扶養控除から外れずにウーバーイーツとバイトを掛け持ちする方法
そもそもウーバーイーツは、個人事業主になります。ですので、ウーバーイーツで得た収入は、「配達所得」となります。さらに、バイトの場合は、「給与所得」になります。この「給与所得」と「配達所得」には違いがあるので、しっかりと理解しておきましょう。
給与所得=バイト代-給与所得控除65万円
まず、「給与所得」は、「バイト代から給与所得控除65万円を引いたもの」になります。これが、バイトで得た「給与所得」となるのです。
配達所得=配達収入-経費
続いて、「配達所得」は、ウーバーイーツで配達して得た収入から、経費を引いた額になります。
- 自転車またはバイクの購入代金(自転車のレンタル代なども)
- 自転車、バイクなどに取り付ける備品
- バイクのガソリン代
- UberEats配達用のバック購入代
- 自転車やバイクなどの修理代
- スマホ本体
- スマホの通信費
などがあります。こういったものに使ったお金は、経費としてウーバーイーツの収入から引くことができるので覚えておきましょう。
この場合、バイトの給与所得は、80万円-65万円=15万円になります。この65万円は、給与所得控除になります。そして、ウーバーイーツの配達所得は、20万円となります。ですので、15万円+20万円=35万円で確定申告は不要ということになります。
この数字が、38万円以上になると確定申告が必要になってきます。
ウーバーイーツとバイトの掛け持ちQ&A
それでは、皆さんが疑問に持つことをQ&Aでご説明していきましょう。もしも税金関係で分からない場合は、直接お近くの税務署で電話で聞く方法もあります。気になるのであれば、実際に電話することをおすすめします。
雑所得なのか、事業所得なのか
ウーバーイーツの配達収入は、「雑所得」または「事業所得」です。ですので、「総収入金額-経費」が「雑所得」か「事業所得」になります。
扶養の範囲なのか
もしも、学生でバイトと掛け持ちでウーバーイーツをしているのであれば、注意が必要です。ウーバーイーツ配達員は個人事業主になるので、所得が38万円を超えると確定申告が必要になるばかりでなく、親の扶養からも外れてしまいます。
そもそも扶養の考え方として、経済的に自立できていない人を支援する制度になっています。そのため、個人事業主として、基礎控除の38万円を超えているのであれば、扶養から外されるので覚えておきましょう。
さらに、バイトとウーバーイーツを掛け持ちしている場合は、上記で解説した通り、バイト代の給与所得のうちの65万円分を超えた部分と、ウーバーイーツの所得が38万円以上になる場合は、確定申告が必要となり、親の扶養から外れることになります。
この計算式に当てはめてみて、38万円を超えなければ、確定申告は必要ありません。ただ、確定申告は必要なくても、住民税は必要になる場合もあるのでご注意ください。
そもそも確定申告の仕方は?
ウーバーイーツで得た収入から経費を引いた額と、バイトで得た額から、65万円を引いた額の合計が、38万円を超えていた場合は、確定申告が必要になっています。もしも確定申告がしたことがないという方は、不安に思うことでしょう。
確定申告は、しないままになっていると、ペナルティとして追加の税金が課せられることになります。その金額は、40%にもなるので、必ず、確定申告が必要な人はするようにしましょう。1度確定申告を経験すると、なんとなく分かってきます。必要以上に怖がる必要はありませんが、確定申告が必要になるかもということは、覚えておきましょう。
ウーバーイーツ30万円・株-5万円・YouTube-10万円損益合算できるか?
「損益合算」とは、不動産所得や事業所得などで赤字になった場合に、赤字になった分を一定のルールで、他の黒字所得から控除できるものをいいます。黒字から、控除できるため、合計所得金額が下がって、所得税や住民税が減ることになるので、見逃せません。
赤字を他の所得と通算できる所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 山林所得
- 総合課税の譲渡所得
となります。
マイナスの場合でも損益通算できない主な所得
- 一時所得
- 雑所得
- 分離課税となる譲渡所得など
副業をしている方にとっては、副収入を事業所得にするか雑所得にするかが、ポイントになってきます。事業所得にできないという、決まりはないのですが副業を事業所得とする場合は、専門家に相談した方がいいでしょう。もしも、事業所得にすると、赤字を他の所得を損益通算することができますし、青色申告の承認を受けることで青色申告の特典が受けられます。事業所得にする方が、納税者にとっても有利になるということです。ただ、税務署に、事業所得でないといわれてしまうと、修正申告が必要になり、不足税額を追徴されることになってしまいます。
ウーバーイーツで確定申告が必要な人チェックリスト
それでは、分かりやすくウーバーイーツをしていて確定申告が必要かどうか分かるようにチェックリストを作成しました。
自分が確定申告が必要か、そうでないか確認することができるようになっているので、試してみてください。
社会人
ウーバーイーツの利益 | それ以外の利益 | |
専業 | 合算で38万円超え | 合算で38万円超え |
副業 | 20万円以下 | ウーバーオーツと合計して副業20万超え |
副業 | 20万円超え | 0円 |
社会人の場合は、これに当てはまる場合は、確定申告が必要になってきます。
学生
確定申告の基準 | |
ウーバーイーツのみ | 38万円超え |
ウーバーイーツ以外でもバイトしている | 20万円超え |
この基準を満たしているので、あれば、確定申告が必要になっています。さらに、扶養からも、38万円を超えると外れることになるので、注意が必要です。
まとめ
ウーバーイーツとバイトの掛け持ちをしている方の確定申告について、解説してきました。副業が20万円を超えた時点で確定申告が必要になってきます。さらに、「(バイトの給与所得-65万円)+ウーバーイーツの所得」の計算額が38万円を超えている場合も、確定申告が必要になってくるので参考にしてみてください。もしも、自分が確定申告が必要なのか、そうでないのか分からない場合は、お近くの税務署に直接電話をして聞く方法もあります。さらに、税務署のホームページでは、確定申告について詳しく、説明してあるので確認することがおすすめします。